タイムマシンのペガサス号に8人のメンバーが、紀元前8000年の世界にタイムスリップして―― すでに、1年近くが経とうとしていた。
そんな折、ダイ船長(チーフ)からペガサス号のスーパーWi-Fi の通信を経由して、連絡が取られたのでした。もちろん各メンバーは、スーパーWi-Fi の通信携帯を身につけていて、いつでも緊急の相互連絡が可能となっていた。
ダイ船長より「1年ほど経ったことだし、一度全員集合して、パーティーでも開催しようと考えている」――と。(発信する)
早速、他の7人のメンバーから「それはいいね!」と、快諾の返信が送られてきた。この送迎用にはヒマラヤ山頂に停泊していたペガサスが可動して―― 人目のつかない真夜中の時刻に、4つの地域の8人のメンバーを、ピックアップしていくことになった。
そしてペガサス号に8人のメンバーすべてが乗り込んで、ヒマラヤ山頂へ向かった。
室内では各自ユニホームに着替えて、その後なつかしい思いがいっぱいで、話が弾んでいた。ホテから、
「この貴重なパーティーで、みんなの話を聞きたいな!」との提案で、このおしゃべりの時間は、一層盛り上がった。
このペガサス号には、素晴らしいシアターがある。階下の多目的スペースへ皆が集まり、ワクワクした心持ちでメンバーは一人ひとりシアターのコーナーに設置されてあるメガネをかけていった。そのメガネには、発信と受信のモードがあるようだ。
ビシャとベンが1番手の発信者グループとして、メガネを操作した。ペガサス号からシリアの海岸へ降り立った2人が目にした光景は、他の6人のメガネに上映される。このビデオ映像の編集による上映は、ペガサス内のAIのデータ解析によって送信されている。
「お~、これは素晴らしい!」と、感動の声を口々にしていた。そして2番手、3番手、4番手と―― それぞれが目にしてきた光景を他のメンバーに、かい摘んで披露していった。
限られた時間の中で… このスペシャル・パーティーは閉会(散会)となり又、ペガサス号によって4つの地域へ8人を、送っていくことになった。
「3年後にまた、会おう!」とのメッセージがダイ船長よりあり、それぞれの地域での任務へと戻った――
つづく
備考)
※タイムパラドックス:過去の歴史や出来ごとは、タイムマシンで未来からやって来ても、決して変更や修正を加えることはできないという説。あくまでも過去に起きた出来ごとに対して、新たにその場に遭遇した者たちは、出来ごとを上からなぞるだけの体験をする。
※スーパーWi-Fi :この無線の通信システムは、ペガサス号が発進源となって地球規模のWi-Fi 通信を可能にしてくれる。