新型コロナウィルスが世界中で流行し始めて気づけばもう2年ほどになる。

その影響は月日を追うごとに、多岐のジャンルの業態に広がっている。

少し前に、東京の環境協会から

「海外からの売り上げがメインだった観光業がかなり大変なことになっているから、SNS、動画などを使ってPR活動を積極的に行っていきたい!」

という旨のお話しを受けた。

(この時は、こちらからは、いただいた各種撮影素材を編集して「PR動画」を作ることが主だった。)

※こちらは、動画を未経験からはじめて2ヶ月ほどの教え子のチームで作成した動画です。

ガンジーもおっしゃっている通り、

何か変化を起こすとき、
その最初の変化は、
自分から起こさないと
ものごとの変化、前進させることは
なかなか難しい

ということは、
すでにぼくたちは知っている。

今回のケースも同様に

「まずは私たちが、どんどん発信していかないと…」

という取り組み!
とても素晴らしい!

しかし、この当たり前のセオリーよりも、もっと良い方法、組み合わせた方が良い方法がある

それが

「協働PR」
「混ざる活動」

だ。

「協働PR」「混ざる活動」で、世界を「身内」にする


(写真元:BASE.MAG

以前、お笑い芸人であり、起業家でもあるキングコングの西野さんが、面白い話をしていた。

クラウドファンディングで絵本をつくるときのPR面でのとても大切な考え方は、制作時点で、私とあなたが関わっているということ。

この構図がとても大切な理由は、本の出版がスタートしたら、一生懸命に作った制作物であり、最高の思い出の一つであるから、おそらく、私とあなたで2冊は買う(最低2冊は売れる)。

 

なんの広告もPRもしていないのに…

 

では、もしその制作に関わった人が100人なら、1000人ならどうだろう?

そして、彼らはみんな、家族にも黙って、絵本を机の引き出しにしまって一人でニヤニヤして終わるだろうか…

おそらく、家宝のように家にかざり、友達や家族、恋人に見せたり、個人のSNSで「やっとできましたー」と配信するのではないだろうか?

(「やっと…」もう何回も、何十回もこのプロジェクトについて投稿している可能性すらある。)

逆に、もしこの制作物がある会社一つで最初から最後まで制作され、一般的な広告で周知、PRされていたら状況は一変、

上記のようなことをする人たちは、それを作った会社の関係者スタッフくらいに終わるだろう。

もちろん、素晴らしい作品であれば、

「◯◯の映画を観に行ってきましたー」
「本を買いましたー」

という投稿はSNSやユーチューブなどで、鬼滅の刃と同じような感じであるとはもちろん思うけれども、本を買ってそれが家宝になったりまではしないのではないだろうか。

そう。

これが「協働PR」「混ざる活動」の強さだ。

関わっているレベルが深いほど、そのものごとへの思い入れが強くなるー

これを「地域活性化」「町おこし」の活動ですでに実践しているところがある。

それが、立命館アジア太平洋大学(APU:Asia Pacific University。以後、APUと省略)だ。

APUは、大分県別府市にある大学で、全校生徒6,000人のうち50%(3,000人)が、海外からの留学生で構成されている。

先生方も日本人と海外の先生で50:50の比率となっており、文部科学省より「スーパーグローバル大学」に選出されている大学。

2014年、選出された当時は、東大・京大・慶応大・早稲田大の選出に対して、一橋大や神戸大、青山学院大、同志社大などが選ばれなかったことで、大学界ではニュースになったようだ。

(「混ぜる教育」P30より引用,日経BP, 崎谷美穂/柳瀬博一著)

開学当初からAPUの学生は積極的に地元の方々と「混ざり」、各種イベント開催、NPO立ち上げや研究などいろいろな活動を行っている。

その活動の中で、どんな「協働PR」がなされているかというと、

留学生たちは、母国である出身国にインターネットを通じて大分県や別府市の情報を配信し、大分県と別府市などと協力して世界的なPR活動を行っている。

その一例として、2015年には、イスラム教圏からの学生がたくさんAPUに在籍していることもあり、

ムスリム研究センターが設立され、ムスリム市場と大分県別府市とを結びつける取り組みもスタートしている。

このような国境を越えた大きな規模の活動を「一つの会社」「広告頼りのPR戦略」で行うのであれば、

資金面、人脈面、異文化コミュニケーションなどのさまざま観点で、かなり達成の難易度は上がるだろう。

進化論をとなえたダーウィンは、こんな面白いことを言っている。

強いもん、賢いもんが生き残るんちゃうで!

私たちにできることは、「適応」だけや!変化する環境に適応する「適応力」こそが大切なんや!

 

ぼくたちは、環境に適応するとき、
どのようにして適応していくだろうか…

 

それは、赤ちゃんから多くを学べそうだ。

赤ちゃんは、「笑顔」をプレゼントする代わりに、みんなから「助けてもらいながら」環境に適応して、大きくなる

そして、その結果、

世界中で生まれる赤ちゃんは、生まれた国の言葉を話すようになり、

何も知らなかったのに、生まれた国・地域の文化や風習・考え方を身につける。

赤ちゃんは、先天的に天才だから、何も教わっていないのに、それが当たり前にできちゃうけれども、

そんなことを忘れてしまっているぼくたちでも、また赤ちゃんを見ていたら大切なことを思い出すことができる。

ぼくたちは、「全部自分でやらないといけない」と、思ってしまうことが多い傾向にある。

しかし、実際は違う。

 

助けてもらって良い!

 

お互いに、できること、得意なことをシェアしながら、変化する環境に「適応」していくー。

新しいコロナウィルスが世界中で広がったことで、「アフターコロナの時代はどう生きるべきか」のような話しを聞くこともあるが、

 

「共に助け合いながら適応する」

 

これは、どんな激動の時代に突入しても腐らない考え方・習慣の一つのように思う。

お仕事もすべて同じなように思う。

助けてもらって良い。

そして、できたら自分も助ける。

目の前の人を助けられる自分になっているだろうか…

そんなことを自分に問いかけながら
今日も夜空を見ていた

今日が素晴らしい未来に向かう一番若い日!

Taiwaでした

それではまたー^^

たいへんやったら
助けてもらおー

PS:キングコング西野さんは「世界にえんとつ町のプペルの絵本を配る」活動もされています。

PPS:ぼくの母校APUに最近行ってないから行きたいな!と思う今日この頃。

(魚ばっか食べていた、ルームメイトのインド人の友達は、今、何してるだろう…)

動画:実際の地元での活動はこんな感じ。APU・コーラスサークル Musy Tone(ミュージートーン)

※ぼくは右あたり真ん中。動画の方は、ぼくも活動していた時の動画がみあたらずで僕はいないです。